甲状腺機能亢進症

甲状腺とは、首の前面にある器官の名前でエネルギー代謝や生殖などを調整する甲状腺ホルモンを分泌している場所です。 何らかの原因で、このホルモンが亢進して様々な異常を引き起こした状態を甲状腺機能亢進症と呼びます。

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圧倒的に女性に多い甲状腺機能亢進症

しばしばバセドウ病と混合されがちですが、バセドウ病は甲状腺機能亢進症の代表的な病気の1つで、甲状腺機能亢進症だから必ずしもバセドウ病とは限りません。 20〜30代で多く見られ、男女比では1:5と、甲状腺の病気は圧倒的に女性が多く、成人女性の10人に1人は何らかの甲状腺疾患を持っているとされています。

甲状腺機能亢進症の原因と症状について

甲状腺機能亢進症の原因と分類

この病気にはいくつか原因があり、その原因によって次の様に分類されます。

バセドウ(グレーヴス)病

甲状腺機能亢進症の9割以上を占める病気。 血中の抗体が甲状腺を刺激し、甲状腺が腫大して分泌が亢進されるのが原因です。 何故この様な自己免疫疾患を引き起こしたのかについては、原因が分かっていません。 症状的に類似している事から、更年期障害と勘違いされる場合もあります。

甲状腺炎

男性よりも女性によく現れる症状、甲状腺に炎症が起こった事で甲状腺の機能に障害をきたすものです。 痛みのある「亜急性甲状腺炎」、痛みがない「無痛性甲状腺炎」、出産直後に表れる「出産後甲状腺機能異常症」など、様々な状態が存在します。

中毒性甲状腺結節

甲状腺内の組織が異常成長し、過剰にホルモンを分泌した状態。 加齢に伴って増加する傾向があり、若年層で見られる事は殆どありません。

甲状腺機能亢進症の症状

原因になる病気によって少し異なりますが、主に次の様な症状が現われます。

・眼球突出(かなり稀)
・食欲はあるのに体重が減る
・発汗
・神経過敏によるイラつき
・手のふるえ
・動悸、頻脈
・全身倦怠感
・筋力や集中力の低下
・甲状腺の腫れ
・暑さへの耐性が弱まる

甲状腺機能亢進症による合併症

症状の経過や手術によって、次の様な合併症を引き起こす場合があります。 中でも、バセドウ病患者が強いストレスを受ける事で発症する甲状腺クリーゼは、ショック状態や意識障害、更には命を落とす危険がある非常に危ない状態です。

・心房細動
・高拍出性心不全
・甲状腺クリーゼ
・悪性眼球疾患
・甲状腺中毒症ミオパチー
・重症筋無力症
・驚愕バセドウ病

甲状腺機能亢進症の検査と治療について

甲状腺機能亢進症の検査

血液検査、超音波検査などを用い、甲状腺と甲状腺ホルモンの状況を把握します。 どちらの場合にせよ、治療に伴って定期的に検査する必要があります。

甲状腺機能亢進症の治療

症状や年齢などを考慮して、いずれかの治療を行います。 それぞれにメリット・デメリットが存在しますので、それを理解して行う事が重要です。

薬物療法

メチマゾールやチウラジールなど甲状腺ホルモンを抑える抗甲状腺薬を服用する方法。 定期的にホルモン量を測定しながら、適切な量を服用する事で甲状腺ホルモンの正常化を試みます。 年齢問わず妊婦さんも使用出来ますが、完治するまでには非常に長い時間が要求される、薬によって白血球が減るなどの副作用が出る可能性が高いと言うデメリットが存在します。 正常化しても中止すれば再発する可能性が高い事から、殆どの場合2〜3年は服用しなくてはならないのです。

外科的療法

甲状腺を一部摘出する方法、甲状腺を切り離す事でホルモン量の調整を図ります。 他の療法よりも完治が早くて再発も少ないメリットを持つ反面、2〜3週間入院する必要や傷跡が目立つと言う難点もあります。 また、手術によって合併症を起こす恐れも考えられます。

放射線治療

アイソトープなど放射線によって甲状腺の細胞を減らし、分泌ホルモン量を調整する方法。 手術よりも手軽で短期間での治療が期待出来ますが、逆に細胞を破壊しすぎて甲状腺機能の低下を引き起こす可能性や、治療後1年間は避妊しなくてはいけないと言った問題が生じてきます。

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